COLUMN

送客サービスの非課金・返金条件の読み方

執筆:田中 大雅(株式会社HADO 代表取締役)/最終更新:2026/09/24

同じ「重複は非課金」でも、重複の期間定義と申請期限で返金額は数倍変わります。非課金は契約書の中でいちばん読み飛ばされ、いちばん金額に効く部分です。

非課金は3類型に分かれる

非課金の対象になるのは、ほとんどの事業者で①重複 ②連絡先不備 ③条件不一致 の3類型です。どれを認めるか、どこまでを認めるかが事業者ごとに違います。

重要なのは「認められるかどうか」ではなく「定義がどう書かれているか」です。定義が曖昧なまま契約すると、申請しても個別判断になり、結果として通らないことが多くなります。契約前に見る項目の全体像は契約前チェックリスト20項目にまとめています。

類型確認すべき定義実質単価への効き方
重複同一人物の判定キー/何日以内なら重複か大きい。期間が1週間と1ヶ月では返金額が変わる
連絡先不備電話とメールの両方が不通か、片方でよいか中。片方だけで認める事業者は少ない
条件不一致指定セグメント外が届いた場合の扱い事業者によっては対象外。要確認
ノーショウ着座課金型のみ。無断キャンセルの扱いリード課金では発生しない

重複の定義で見るべきこと

重複は「同じ人が、同じ自社に、短期間で再び届く」ことを指します。判定キーは電話番号かメールアドレスが一般的ですが、求職者が番号を変えた場合や、別のメールで再作成した場合に判定が外れます。氏名かな+生年月日を併用しているかを確認してください。

期間も重要です。当社は1ヶ月以内の同一人物の重複を非課金としています。ここが「同日のみ」だと、実務上はほとんど返金されません。

  • 判定キーは何か(電話/メール/氏名かな+生年月日の併用か)
  • 期間は何日以内か
  • 他社経由で届いた同一人物は対象になるか(通常は対象外。自社CRM側で弾く必要がある)

申請を取りこぼさない社内フロー

非課金は自動では戻りません。ほとんどの事業者が申請制で、期限を過ぎると確定します。当社の場合は当月分を翌月2営業日13時までに管理画面から申請いただく運用です。

取りこぼしを防ぐには、架電担当が「不通」「重複」を記録する場所と、月初に申請する担当を決めておくことです。CRMの架電結果に非課金の候補フラグを持たせ、月初に一覧で出せる状態にしておくと、申請漏れがなくなります。

  • 架電結果の選択肢に「番号不通」「メール不達」を用意する
  • 月初営業日に非課金候補を抽出する担当を決める
  • 申請した件数と、認められた件数を月次で記録する(認定率が低い事業者は条件が実質的に厳しい)

実質単価で比べる

非課金を織り込むと、表示単価が同じでも実質単価は変わります。表示単価をC、非課金で戻る割合をkとすると、実質単価は C×(1−k) です。非課金が5%戻る事業者と、条件が厳しく1%しか戻らない事業者では、表示単価が同じでも4%の差が出ます。

月間100件・単価4,000円なら年間で約19万円の差です。契約前に、直近の非課金率の実績を聞いておくとよいでしょう。

よくあるご質問

非課金率はどれくらいが普通ですか?

集客経路と受信条件によって変わるため一概には言えませんが、重複と連絡先不備を合わせて数%程度になることが多いです。極端に高い場合は、集客の品質か重複排除の仕組みに問題があります。契約前に実績値を確認してください。

申請期限を過ぎた分は、交渉できますか?

多くの事業者では期限後は確定扱いです。当社も翌月2営業日13時を過ぎた分は非課金なしで確定します。期限そのものより、社内で申請担当と締切を決めておくことのほうが重要です。

田中 大雅
田中 大雅株式会社HADO 代表取締役

人材紹介事業の未経験から自社エージェントを立ち上げ、キャリアアドバイザー20名規模まで拡大。現在は求職者送客・人材紹介・SEOメディアなど複数事業を運営しています。本コラムでは、実際に運用している送客オペレーションと自社の数字をもとに、人材紹介会社さまの集客と歩留まり改善の実務を発信します。

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