10件では何も分からない
通電率50%の送客元から10件受け取ったとき、実際に通電するのは5件前後ですが、運が悪ければ2件、良ければ8件になります。この幅は事業者の品質差ではなく、単なる偶然の振れです。
同じ理屈で、通電率40%の事業者と60%の事業者を10件ずつで比べても、順位が逆に出ることがあります。テストの件数は「差を検出できる件数」から決める必要があります。
| 受け取る件数 | 通電率の見え方の幅(実力50%の場合) | 判断できること |
|---|---|---|
| 10件 | おおむね20〜80% | ほぼ何も判断できない |
| 30件 | おおむね33〜67% | 極端に悪い事業者は分かる |
| 50件 | おおむね36〜64% | 実用的な下限 |
| 100件 | おおむね40〜60% | 事業者間の比較ができる |
最低30件、比較するなら100件
実務的には、1事業者あたり最低30件、複数社を比較して決めるなら100件が目安です。月10万円・単価2,000円なら50件なので、1ヶ月のテストでおおよその判断ができる計算になります。
ただし件数を増やすだけでは足りません。テスト期間中に条件を変えないこと、架電の担当と時間帯を揃えることが前提です。ここが揃っていないと、件数を増やしてもノイズが増えるだけになります。
- テスト中は受信条件(職種・エリア・年齢)を変えない
- 架電の担当者を固定する(担当差は事業者差より大きく出ることがある)
- 初回架電までの時間を記録する(ここがばらつくと比較が成立しない)
- 同時に複数社をテストする場合は、同じ週に並走させる(季節性を揃えるため)
見るのは通電率ではなく面談実施率まで
通電率だけで判断すると、話は聞いてくれるが転職意欲が低い層を集めている事業者が高く出ます。最低でも面談実施率まで、可能なら初回面談での志望度まで記録してください。
面談実施率まで見るには、テスト開始から3〜4週間かかります。リードが届いてから面談日までのリードタイムを考えると、テストの結論は「開始から1ヶ月後」に出す設計にしておくのが現実的です。
テスト設計のテンプレート
当社でお勧めしている設計は次のとおりです。これで1ヶ月あたり10万円前後、判断に足る件数が集まります。
- 件数:40件(1日あたり上限2件で20営業日)
- 条件:主力職種1つ+主要エリアに絞る(絞りすぎると件数が出ない)
- 体制:架電担当1名固定、届いてから当日中に3コール
- 記録:通電/不通/メール返信/面談設定/面談実施 の5段階
- 判断:開始から4週間後に、面談1件あたりのコストで比較(指標の定義は通電率・着座率・成約率のベンチマークに揃える)
よくあるご質問
テスト中に条件を変えたくなったらどうしますか?
変えるなら、そこからテストを仕切り直す前提にしてください。途中で条件を変えると、前後のデータを合算できなくなります。どうしても変えたい場合は、変更前後を別テストとして記録します。
複数社を同時にテストしても大丈夫ですか?
同じ週に並走させるなら問題ありません。ただし同一人物が両方から届く重複が起きるため、自社CRM側で電話番号とメールアドレスをキーにした重複判定を先に用意してください。

