判断の順番は「同意の範囲」→「自社の利用目的」
最初に見るのは、求職者が何に同意したかです。送客の同意画面では通常、「この会社から人材紹介サービスの案内を受けること」に同意しています。ここが上限です。
次に見るのが、自社が公表している利用目的です。自社のプライバシーポリシーに書いていない用途には使えません。この2つの重なった部分だけが、使ってよい範囲になります。
よくある3つの判断
実務で迷いやすいのは次の3つです。いずれも「本人が想定していたか」を基準に考えると判断できます。
| やりたいこと | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 人材紹介の面談案内・求人提案 | 可 | 本人が同意した目的そのもの |
| 自社の別事業(スクール・転職支援商材など)の案内 | 不可 | 本人は人材紹介の案内に同意しており、範囲を超える |
| グループ会社・提携先への再提供 | 不可 | 新たな第三者提供にあたり、あらためて同意が必要 |
| 半年後に「その後いかがですか」と再連絡 | 可(条件つき) | 人材紹介の範囲内。ただし停止の申し出があれば止める |
| 自社のメールマガジンへの一括登録 | 要注意 | 内容が求人情報なら範囲内。商材案内が混ざると超える |
用途を広げたい場合の正しい手順
別事業の案内にも使いたい場合、受け取ったあとで自社が同意を取り直す方法があります。面談の場で、別サービスの案内を受けることについて個別に同意を得て記録を残す形です。
ただし送客の契約上、提供データの用途を制限している事業者もあります(受領時の確認事項は確認・記録義務を参照)。当社の場合は、お申し込み時に申告いただいた利用目的の範囲内でのご利用をお願いしています。用途を広げる前に、まず送客元の契約条件を確認してください。
停止の申し出があったとき
本人から「連絡をやめてほしい」「登録を消してほしい」と言われた場合は、自社のデータベースでの利用を停止し、あわせて提供元にも連絡して以後の送客を止めるのが実務的です。自社だけ止めても、提供元からまた届けば同じことが繰り返されます。
停止の申し出は、口頭でも記録に残してください。誰がいつ受けて、どの範囲を止めたかを残しておかないと、担当者が変わったときに再発します。
よくあるご質問
同意の範囲かどうか迷ったときの基準は?
「求職者が同意画面を見たときに、この連絡が来ることを想定していたか」で判断してください。想定していなかっただろうと思う用途は、範囲外と考えるのが安全です。判断がつかない場合は顧問弁護士に確認してください。
受け取ったデータを匿名化して分析に使うのは?
統計的な分析のために個人が特定できない形に加工して使うことは一般に可能ですが、加工の方法や取り扱いには法令上の要件があります。社内の管理部門を通して設計してください。

